令和7年11月22日(土)に開催された『第9回やまがた高校生ロボットコンテスト』に出場してきました。この大会は山形新聞社主催で、県内の工業科設置高等学校の技術力向上とものづくりを学習する者同士の交流を目的とし、今年で9回目を数えます。
本校はこれまですべての回に出場しており、2回準優勝をすることができましたが、残念ながら優勝をしたことがありません。今年こそ優勝を目指し、1・2年次生でロボット製作を始めました。
今年の課題は『ロボットシューティングバトル』と名打ったボールの投げ合いです。スポンジ製のボールをターゲットと呼ばれるボードの穴に投げ入れますが、対戦相手がそれを妨害することができます。今回の競技は攻撃(ボールを投げる)と防御(ボールを止める)両方のバランスが重要になります。
大会当日午前中は予選です。予選と言っても午後の決勝トーナメントの場所を決めるためで、競技時時間も45秒ととても短くなっています。本校は何と足回りのトラブルで思うように進めずまさかの0点となり、トーナメントの位置は苦しくなりました。しかし幸か不幸か予選でのトラブルなので午後に向けてさらに慎重に準備することができました。
決勝トーナメントになりました。1回戦は村山産業高校です。入念な準備のおかげで攻撃、防御ともに予定通り動作し930点対80点で勝利しました。準決勝の寒河江工業高校戦では相手の攻撃力が高く苦戦しましたが、1350点対820点とこの大会の最高得点をマークし、決勝進出を決めました。
そして決勝戦です。対戦相手は前年度圧倒的な強さで優勝した鶴岡工業高校です。ここまで第1シードの位置から危なげなく勝ち上がってきました。お互いに高い攻撃力はありますが、今回のロボットの秘策のボールを止めるガードを発動しました。横150㎝高さ150㎝の大きさに展開し、相手のボールをことごとく止める作戦です。
この作戦が功を奏し相手の得点を最小にとどめました。また本校の攻撃もいくらかは止められましたがそれでも続けざまに得点を重ねてることができ、その結果990点対420点で本校が初優勝を決めました。
今回のロボット製作は、メカトロアイディアコンテストが終わった9月下旬からスタートし、10月下旬の全国高等学校ロボット競技大会と並行して行ったため、かなり難しいスケジュールでした。また本校の学校祭や2年次生の修学旅行等があり、全員そろっての活動が困難でもありました。しかし全員が自分のやるべきことを理解し、少しずつでも前に進みつつ地道な実験と練習を重ねた結果初優勝という栄冠を勝ち取ることができました。
これで今年の『メカトロアイディアコンテスト』と『やまがた高校生ロボットコンテスト』の両方で優勝を飾ることができ、県内ロボットコンテスト2冠を達成できました。これまで同じ年度に上記2大会優勝したチームはありませんので本校が初の栄誉です。
これからは高校生ものづくりコンテスト旋盤作業部門に向けての練習と、部員それぞれが挑む技能検定試験の勉強に取り組みます。また来年に向けて連覇できるように、さらなる技術向上の研究を続けたいと思います。
この大会の様子が以下のYouTubeチャンネルで公開されています。是非ご視聴ください。